バルサの10番、日本から      毎日新聞に掲載していただきました。

サッカー・スペインリーグの世界的な強豪クラブ「FCバルセロナ」(愛称・バルサ)の日本国内初のサッカースクールを9月に開校した学生就職支援会社「ガーディアンシップ」(福岡市)。同社社長として、「バルサの10番を日本から」を合言葉に、エースナンバー10番を背負う選手を輩出しようと大きな夢を描く。【桐山友一】

赤と青の縦じまに彩られたバルサのユニホームを着た子どもたちが、芝のグラウンドを駆け回っていた。夕闇が迫る春日市の県営春日公園球技場。ガーディアンシップが開いたサッカースクール「FCBエスコラ福岡」の練習場だ。バルサから招いたスペイン人コーチの声が響き渡る。

バルサのブランド力は日本でも大きな反響を呼んだ。6~12歳を対象に生徒を募集すると、当初想定していた約220人の定員を上回る300人を超える応募があった。メッシやシャビらバルサのトップ選手が見せる華麗なテクニックの指導に期待がされるが、「ゴールが入ったらみんなで喜ぶ。そういうことから教えるのがバルサなんですよね」。

厳しいサッカーの世界で、トップチームにまで上がれる選手はほんの一握り。サッカーの技術だけでなく、チームワークやルールを守ること、努力することの大切さなど「生きていくための道徳を教える場」がバルサの哲学だ。その哲学に心から共鳴し、3年越しでバルサとの交渉や県の協力を取り付けるなどの努力を重ねてきた。

本業は、体育会系の学生を専門に就職を支援する会社だ。礼儀をわきまえ意欲にあふれながらも就職活動の時間が限られて苦労する若者たちの姿を知り、求人情報誌の発行などを手がけていた会社を退職。94年にガーディアンシップを設立し、現在は全国で年間2万人を超える学生が会員登録する企業に成長した。

サッカー漫画「キャプテン翼」では、日本人の主人公・大空翼がバルサで活躍した。「本当にそんなことができたらいいね」と知人と話したことがきっかけで、実現にこぎつけたスクール。福岡以外の地域でも今後、スクール開設などを展開するつもりだ。「何年か続ければきっと将来、メッシみたいな選手が日本から出てくると思うんですよ」と目を輝かせた。

毎日新聞 2009年11月4日

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